こんにちはうちやまです。
今日はちょっとスポーツアイウェアのサングラスレンズの隠れたヒミツを書きます。
少し小難しい話なので、面倒な方はスルーしてください。
通常のサングラスレンズと違うことはまずレンズ素材が割れづらい。
レンズのカーブが強く、レンズの周りからの光や風の巻き込みを防ぐなどなどあります。
しかし、このレンズのカーブが強いって事に落とし穴があります。
接客、検眼していまして、
10人中1,2人くらいカーブ強いサングラスを掛けると度付になったみたいな違和感を感じる人っていらっしゃいます。
こんな方は敏感な人ですが、
皆さん、多かれ少なかれ必ずあります。
実はレンズを通常より曲率を高く曲げているので違和感が合って当たり前なんです。
これを補正するやり方があります。
レンズにわざと度(プリズム)を入れます。
レンズの鼻側を厚くして耳側を薄くします。
画面右側のレンズが厚くなって左側が薄くなっています。わかります?
そうすると8,9割の違和感はとることができます。
なぜパーフェクトに取れないか??
これはレンズの量産に問題があると僕は思っています。
サングラスのモデルによりレンズカーブは同じでも、レンズの角度は結構違うんです。
実はこのレンズの角度が一番違和感に影響があるわけです。
なのでレンズカーブは統一規格でできていますが、レンズの角度は千差万別。
商品開発のコストを考えるとなかなか合ったものは難しいんです。
でもプリズム補正してあればほぼ大丈夫です。
もっと細かい事言うと
各社のレンズを良く見ると、大体どこも、同じレンズ厚にしていますが、
あのオークリーだけは実は薄い。
先ほどの画像と比べると若干薄いのがわかります?
(オークリーは独自の素材と言っていますが、僕はレンズの素材は基本同じだと思いますが)←これは内緒(笑
大体平均2mm厚がオークリーは1.75mm厚。 0.25mmくらい薄い。
僕の見解ではこれは理にかなっています。
薄くすることによって光レンズ不純物量が減り、プリズム作用も減り、収差も軽減されるわけです。(たぶん)
問題はレンズが薄い分歪や、強度が悪くなります。
が、フレーム設計精度を上げたり、強度はまぁポリカ系素材なら大丈夫でしょう。
(余談ですが、レンズ素材としてなら現状NXTやフェニックスが最高)
そんなわけでオークリーのレンズって10年以上昔から通常のメーカーより薄く優れてた独自設計をしていると僕は思うわけです。これはすばらしい。さすがオークリー。
ただ、強度や歪、スクラッチ、などなどいろいろな項目を考えるとオークリーが各項目ですべてベストとも言えないのも事実。
(いろいろ書ききれないのでまた今度で)
ユーザーの使用目的に合わせてレンズから、メーカーから使い分けるのがいいかなぁと思います。
僕らメガネ屋はそんなレンズのわずかな設計も見て商品を仕入れてるんです。
たまにはこんな話もアリカナと。